わたしは、女性のパートナーと一緒に生活している26歳女性です。
数年前から、両親にパートナーを紹介したり、パートナーの両親にお会いしたり、公正証書を作成したり、と、女性同士のカップルとしてパートナーとの生活をより良くするために色々なことをしてきたのですが、
わたしたちが次に目指すのは、「こどもの養育」です。
現時点では、自分達で産みたいと思っていますが、その場合には高度生殖補助医療を利用する可能性が高いです。
後でも記述しますが、高度生殖補助医療は妊娠の可能性を上げることができる治療の反面、時間やお金がとてもかかる治療です。
また、治療をしたからと言って、必ず妊娠・出産できる治療というわけではありません。
何年も何百万円も治療をしたものの、妊娠に至らず、しかしながら今更辞めるのもつらい。。。。。という後悔の声を聞くこともあります。
そのため、わたしたちは始める前から終わりの条件を決めました。
※高度生殖補助医療とは、体外受精や胚移植などの配偶子や受精卵を体外で取り扱う治療のことです。
レズビアンカップルの方だけではなく、不妊治療中の方や、子どもを授かりたいと考え始めている方に読んでいただければと思います。
目次
高度生殖補助医療の現実
高度生殖補助医療は、妊娠を望む多くの方に希望を与える素晴らしい治療・技術であることは間違いありません。
しかし、
「高度生殖補助医療は、高度な技術だから、治療を受ければ必ずすぐに子どもを妊娠、もちろん安産!」
なんていう、魔法のようなものではありません。
一度の胚移植で妊娠が成立するのは、特段の問題のない30代でも30%前後。年齢が上がればその数値は低くなりますし、胚移植の前の採卵や培養の時点で治療がストップする事例も少なくないと聞きます。
また、これらの治療は大変高額です。
現時点では、これらの治療は自費診療のため、採卵から胚移植まで一度で30~80万円程かかると言われています。
2022年4月以降からは保険適用となる予定ですが、具体的な金額や適用範囲については明らかにされていません。
さらに、女性の生理周期に合わせた治療スケジュールを組む必要があるため、時間的な制約も多く受けます。
終わりの決め方
時間もお金もかかる、高度生殖補助医療。
この治療を辞めるタイミング、つまり「妊活の終了」を納得して決めるために、わたしたちは、3つの軸を設定しました。
①「治療効果」
治療効果を軸とした終了基準は2つあります。
まずは、治療の効果が現れた場合、つまり、「妊娠したとき」を終わりに設定しました。
2つ目は、治療の効果が小さいと感じたときに終了します。
具体的には、
・一度の採卵で1つも胚を得られなかったとき
・胚移植を3度行っても妊娠が成立しなかったとき
を終了の目安としています。
妊娠については、適齢期にあたる年齢なので、採卵や培養の時点でうまくいかなければ、終了しようと決めました。
また、多くの女性は3度以内の移植で妊娠成立するとのことなので、それ以上の移植も行わない予定です。
②「時間(年齢)」
妊活は時間との勝負でもあります。
年齢と共に一度のチャレンジで妊娠できる確率が下がっていくのは動物としての摂理です。
また、高齢で授かっても体力的に育てられるか不安があります。
そのため、30歳までに授からなければ終了すると決めました。
③「お金」
最後の軸はお金です。
現状、レズビアンカップルは助成金や支援金、保険適用を受けることができません。
つまり、高額な治療費のすべてが自費となります。
そのため、お金についても辞める基準をしっかり話し合い、そのために貯金もしました。
わたしたちは、投資信託や保険、株などでの資産形成もしているため、貯金(現金)を使いきったら終了と決めました。
わたしたちの「妊活の終了」
・子どもを授かったとき
・一度の採卵で1つも胚を得られなかったとき
・胚移植を3度行っても妊娠が成立しなかったとき
・30歳までに授からなかったとき
・貯金を使い果たしたとき
妊活は多くの人にとっては精神的な負担が大きいと言われます。
妊活を始めてから「こんなはずじゃなかった。。。」とならないためにも、終了を決めるのは大切なことなのではないかと思います。
今回は、高度生殖補助医療を受けられる前提で話を進めていますが、現時点では日本国内でわたしたちのような同性同士のカップルがこの治療を受けられる可能性は低いということを書き添えておきます。
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