生まれてからの20年くらいは、体が女性、性自認も女性として、恋愛とは無縁な生活をしていました。しかし、ふとした拍子に彼女と出会って、付き合って。そこから5年以上の月日が経ちました。
まさか自分が誰かと付き合うなんて考えてもいませんでしたが、いまでは「彼女と生涯をともにしよう」と決めています。
両親への挨拶や公正証書の取り交わしもしてみて、お互いに20代も半ばを過ぎました。
そんな中で、「このまま二人で暮らすなら、子どもがいてもいいんじゃないかしら?」「というか、いたほうが楽しい人生になるかもしれない!」という意見で一致しました。
しかし、まだ本格的な妊活を始められていません。
妊活を始められていない理由を、個人的な要因から、社会的な要因も含めて、一度整理してみました。
子どもを持つために情報収集されている方の参考になれば、と思います。
目次
妊活を始めていない理由
理由①「仕事を頑張りたい」
これは、彼女の気持ちです。
就職からある程度の年次が経つと、仕事で責任のある立場になる方も増えると思います。彼女もその一人です。
「責任を全うしたい」「より高度な業務を任されたい」と思っているようです。
そのため、妊娠するのはまだ先に、と考えているようです。
理由②「妊娠するには体質改善が必要」
彼女の意思を尊重すると、私が先に妊娠することが一番の解決策なのですが、婦人科健診にて「低体重」「無月経」「排卵障害があるっぽい」ということが判明してしまいました。
そのため、妊活より先に、体質改善に取り組んでいます。※体質改善の様子はこちらのシリーズ
理由③「受けられる不妊治療に限りがある」
理由②と少しかかわるのですが、同性カップルの場合、不妊治療を受けるためには、いくつかのハードルがあります。
日本の産婦人科の多くは、日本産婦人科学会から出ている、各不妊治療に関するガイドラインを遵守しています。
このガイドラインの中には、法律婚をしている夫婦以外への治療について、明確な見解が示されていない治療も存在します。
そのため、多くの産婦人科では、法律婚をしている夫婦以外へはその治療は行わない方針を示しています。
結果として、国内で私たちが選択できる治療内容が限られていく、という実態があります。
ガイドライン内で法律婚をしている夫婦以外への治療について見解が示されない理由としては、結婚制度や親権等を巡る法律の整備不足も指摘されており、私たちが妊娠を希望する時期までに、これらの治療を正攻法で受けられる可能性は低いと考えています。
理由④「資金が足りない」
生まれてくる子どもの権利等を守るためにも、海外のバンクの利用を希望しています。
希望するバンクに登録している人からの提供を受けるためには、それなりの資金が必要となります。
また、高度な治療を望むことになった場合には、海外での治療となる可能性もあります。
資金が多くあることで、より多くの選択肢を選ぶことができますが、現状の資金では、国内での限られた治療を受けることで精一杯です。
また、生まれた後の住環境や教育資金を考えると、現在の資産状況で子どもを迎えるのは無責任だと感じています。
私の体質のことを考えても、体調を万全にして、より自然に近い形で妊娠できる可能性を高めてから、具体的な行動に移ることで費用を抑えられると考えています。
いまできることを確実にやっていく
長年、健康状態の問題から目を逸らし続けてきましたが、子どもを授かりたいという原動力で、通院や生活習慣の改善を行っています。
また、資産形成についても、計画的に行えるようになり、少しずつではありますが、増えてきました。
できることからコツコツと準備をして、ベストなタイミングを待っている状態です。
家族計画は柔軟に考える
私たちの場合、それぞれの境遇を鑑みて、とりあえずは私が妊娠できたらいいなぁ、と思っていますが、体質的に妊娠できるかどうか疑問があるので、チャレンジする期間や回数には上限を設けようと考えています。
その結果として、私が妊娠・出産できなくとも、将来的に彼女が妊娠・出産したいと思って、子どもができたならラッキー、くらいの気持ちでいたいな、と思っています。
2人とも授かることができなかったとしても、将来的に、高度生殖補助医療がより多くの人に開かれた治療になる可能性を信じてふたりで生きていこうと思っています。
今後の予定
とはいえ、いまの私は世間的に見れば、妊娠に適した年齢と言えますので、遅くとも今年度中には、一度バンクの利用をしたいと思っています。
あと半年のうちに、とりあえずは排卵できるようになってくれることを願いながら、今行っている治療を継続していこうと思います。
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