男女のカップルの場合、彼氏彼女と結婚するとなったとき、職場にどうやって報告するか、するならどのタイミングでするのか、悩むことがあるでしょう。
パートナーが同性の場合でも、同棲して家計を同じにしたり、お互いの家族へ紹介して家族同士での付き合いが増えてきたり、家族同然の関係になってくるにつれ、「この関係を職場に話した方がいいのではないか?」と悩むタイミングが出てくるかもしれません。
今回は、私が彼女の存在を職場に伝えた理由や、伝えたことで何が起こったかを紹介します。※この記事は、カミングアウトを推奨するものではありません。
目次
なぜ、彼女の存在を伝えたか
彼女の存在を職場に伝えたきっかけは、彼女と一緒に住みたかったからです。
今の会社には、全国転勤ありの条件で雇用されており、勤務先は運頼み。そのため、彼女とは一時遠距離恋愛で、一緒に住むことができていませんでした。
しかし、1年ほど勤めていく中で会社についてわかったことが、
・根本的に大企業
・既婚者の異動は少なめ
・一応、ダイバーシティやLGBTフレンドリーを掲げている
また、同期の女の子の中には、「彼氏がこの地域にいるから異動したいです!」という希望が通っている例もありましたので、私の「同性パートナーと住みたいです!」という要望も受け入れられるのではないかと思いました。
葛藤について
もちろん、「彼氏と住みたい」でいいのではないか、わざわざマイノリティーであることを伝える必要があるのだろうか、差別・偏見を受けないだろうか、という葛藤はありました。
しかし、ここで嘘をついたら、確実にずっと嘘をつかなくてはいけなくなりますし、異性(男性)とお付き合いしていると思われたら「いつ結婚するの?」と聞かれ続ける可能性も大いにありました。
そのため、パートナーは同性(女性)であることを伝えることにしました。
どのタイミングで伝えたか
伝えたタイミングは、休職中の面談で伝えました。※休職の話はこちら
休職していたので、受け入れられなければ辞めたらいいや!という気持ちも結構ありました。
誰に伝えたか
私が直接伝えたのは、職場の上司2人です。休職前からの直属の上司ではありませんでしたし、復職後の直属の上司でもありませんでした。
伝えたことで何が起こったか
「同性(女性)のパートナーがいること」と「パートナーと一緒に住みたいこと」の2点を伝えたところ、希望どおり彼女の居住地域への異動が決まりました。
今のところ、それ以外には特に何も起きていません。
面談時に、会社のより上層部にパートナーのことが伝わることにも同意をしていましたので、部内の上司達には伝わっていると思っていたのですが、雑談等で、彼女の存在を伝えた際に、「知らなかった」と言われることも多くあったので、誰がどこまで何を知っているのかはよくわかりません。
彼女の存在を隠したいというわけではないので、話が広がることについては問題がないですが、できる限り限定的に情報を伝えてくれていることは、ありがたいと思っています。
伝える必要はあったか
私の場合は、自分の希望が通り、差別や偏見の言葉を向けられたこともないので、職場に伝えて良かったと思っています。
具体的な活動は何もしていないけれど、一応LGBTフレンドリーを掲げている企業だったことと、職場の人たちが、LGBTQ+であることを理由に差別や偏見をしそうではなかったので、伝えることへのためらいはそこまでなかったです。
しかし、世の中には、LGBTQ+であることを理由とした差別や偏見があり、カミングアウトやアウティングを起点として職場等のコミュニティを追い出されるという話も聞きますので、下調べや準備のないカミングアウトは危険だと考えています。
さいごに
職場へのカミングアウトは、信頼できる人がいて、安心できる場所だからこそためらうという面もあると思います。
当時の私は、カミングアウトすることで安心できる人たちから「差別や偏見の目を向けられるかもしれない」と考えてしまうことに後ろめたさを感じ、それがストレスになっていました。
カミングアウトして、もしも差別や偏見を受けたら、退職すればいい。むしろ、グレーな状態から抜け出したいという思いが強かったので、カミングアウトをしました。
しかし、私の体験は、休職中で自暴自棄になった結果という部分もあるので、決して全ての人におすすめできる行動ではありません。
会社のスタンスを調べたり、職場の人の考え方を観察したりして、行動を選択していくほかない、というのが一般的な見方だと思います。
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