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パートナーシップ宣誓制度を利用しない理由~PS制度のデメリット~【LGBTQ】

「パートナーシップ宣誓制度にデメリットはないの?」

わたしたちは、交際5年目同棲3年目の女性同士のカップルです。すでに、家族への挨拶やパートナーシップ契約書を公正証書にて取り交わしているので、事実婚状態とも言えます。(いずれにせよ、公的にはなにも保証されていない関係になります。)

LGBTQカップルのパートナーシップを承認する制度として「パートナーシップ宣誓制度」があります。

こちらの制度、まだ導入されていない自治体もありますが、わたしたちの住む自治体では、すでに導入されていて、わたしたちも制度利用を検討したことがあります。

しかし、メリットとデメリットを天秤にかけた結果として、「わたしたちは制度を利用しない」という結論に至りました。

今回は、パートナーシップ宣誓制度の概要と、わたしたちがデメリットと感じた点をご紹介します。

目次

パートナーシップ宣誓制度とは?

こちらの制度とよく比較されるのが「結婚」ですが、パートナーシップ宣誓制度には、結婚のように法律の効力はありません。

あくまで、「居住している自治体が独自でふたりの関係を婚姻に次ぐ関係として認める」制度です。

「結婚に次ぐ関係」と自治体が認めても、結婚は国の法律なので、この制度によってできるようになることはあまりありません。

しかし、「自治体に認めてもらえた」という事実によって、当該カップルのの精神的な繋がりが強化されるというメリットがあります。

パートナーシップ宣誓制度のデメリット

・宣誓した自治体内でしか効力を発揮しない

わたしたちは、今住んでいる地域で生涯を過ごすことは考えていません。

結果的にこの地で最期を迎える可能性はあるかもしれませんが、子どもができたり、子どもが大きくなってきたら、わたしたちの実家とアクセスが良い場所に引っ越ししたいと考えています。

そうなると、宣誓できる自治体から外に出たときにパートナーシップを保証されないのは大きなデメリットです。

 

・自治体を離れるときには、「パートナーシップ宣誓の解消(返還)」を行う必要がある。

また、ほぼ全ての自治体で、宣誓した自治体を離れるとなったときには、パートナーシップ宣誓の解消や返還を行うことが定められています。

返還であればまだマシなのですが、「パートナーシップの解消」となると、実際は破局していないのに、破局したと扱われるようで嫌だなぁと思います。

 

・統計的な扱いについて不透明

もしパートナーシップ宣誓をしたとしても、将来的には解消あるいは返還する可能性が高いというお話をしました。

この事について、統計的にどのように扱われるのが不透明である点も宣誓をためらうには十分な理由です。

というのも、わたしたちのように、「別れたわけではないけど、宣誓を解消した」カップルについても、統計的には「宣誓後に別れたカップル」として取り扱われていた場合、論文等で同性カップル全体にたいしてネガティブな影響を与える可能性があるからです。

ただでさえ、「同性カップルの破局率は高い」とか「同性カップルは長続きしない」などと言われることも多いので、統計的扱いについてもう少し透明化しないうちは宣誓はしたくないと思っています。

ちなみに、今住んでいる自治体にたいして、統計的扱いについて質問をしたことはありますが、そちらについての回答が得られませんでした。

 

・自治体にLGBTQであることがバレる

宣誓をするということは、自治体にマイノリティであることがバレるということです。

いまは、LGBTQに対する姿勢は寛容的になってきていますが、いつマジョリティ側に手のひらを返されるかはわかりません。

という面もあります。

以上のデメリットを感じているため、わたしたちとしては、「死ぬまでこの地で生きていく」と思える地域に住むまでは、パートナーシップ宣誓はしないと思います。

今のところ、地元やその近辺の地域にはパートナーシップ宣誓制度そのものがないので、わたしたちがこの制度を利用するまではまだまだかかりそうです。

パートナーシップ宣誓制度を利用するより先に同性でも結婚できるようになれば最高ですね。

 

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